小説書評「新世界より」
ネタバレ一切無しで。
貴志祐介の「新世界より」。
上中下の大ボリュームですが、中盤から後半はあっという間に読み終わってしまいました。
1000年後の日本の、日本人の少年少女(青年?)達の話で、
なぜか超能力が使えて、それぞれ得意な超能力が違う。という話。
なぜ使えるのかは、物語を読み進めていくうちに分かるんですが、
とりあえず上巻の前半は間延びしてたのですが、
後半に差し掛かったあたりから、
すさまじい密度で、ジェットコースターのようでした。
そして、創作者としては、言葉(単語)の持つ表現の力 というのを、
何度も、まざまざと見せつけられました。
例えば・・・これなら、ネタバレにならないと思うので書きますが、
超能力で、首を ねじ切る
といった表現。が今でも忘れられません。
ただ切るんじゃなくて、 ねじ切る というのが、
なんだかすごく残酷で、超能力でかまいたちでも発生させて、ぐるぐるグルぎゅいいいいん という感じで、
首が何十回も回転してちぎれ飛ぶみたいな。そういうイメージが沸かないですかね?
たった ねじ切る という表現だけなのに、
なんでここまで超能力のすごさをイメージさせられるんだろう。
と。
創作において、選択する単語は重要だなと思わされた一瞬でした。
まだ読んでない方は、とても幸せだと思いますw
なぜなら、このまだ知らないストーリーを体験できるわけですから。
漫画化もされてるみたいですが、この作品は小説が一押しですね。