小説書評「新世界より」

2022年9月16日

ネタバレ一切無しで。

貴志祐介の「新世界より」。

上中下の大ボリュームですが、中盤から後半はあっという間に読み終わってしまいました。

1000年後の日本の、日本人の少年少女(青年?)達の話で、

なぜか超能力が使えて、それぞれ得意な超能力が違う。という話。

なぜ使えるのかは、物語を読み進めていくうちに分かるんですが、
とりあえず上巻の前半は間延びしてたのですが、
後半に差し掛かったあたりから、
すさまじい密度で、ジェットコースターのようでした。

そして、創作者としては、言葉(単語)の持つ表現の力 というのを、
何度も、まざまざと見せつけられました。
例えば・・・これなら、ネタバレにならないと思うので書きますが、
超能力で、首を ねじ切る
といった表現。が今でも忘れられません。
ただ切るんじゃなくて、 ねじ切る というのが、
なんだかすごく残酷で、超能力でかまいたちでも発生させて、ぐるぐるグルぎゅいいいいん という感じで、
首が何十回も回転してちぎれ飛ぶみたいな。そういうイメージが沸かないですかね?

たった ねじ切る という表現だけなのに、
なんでここまで超能力のすごさをイメージさせられるんだろう。
と。
創作において、選択する単語は重要だなと思わされた一瞬でした。

まだ読んでない方は、とても幸せだと思いますw
なぜなら、このまだ知らないストーリーを体験できるわけですから。

漫画化もされてるみたいですが、この作品は小説が一押しですね。

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